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みえない鎖

第25章 強行突破

叫び声と同時にドアが強引に開き、私の手からドアノブがすり抜ける。

ヤバッと思って、身体を翻すも、伸びてきた腕の早さに勝てる筈もなく・・・、

「捕まえた」
「離してぇッ」

私の両手を片手で簡単に拘束し、もう片方の手は私の腰に回り、これ以上ないと思われるくらいに至近距離の・・・元彼、ショウタ。

後でパタンッ、とドアが閉まる無情な、音。

「・・・やっと話が出来る」

「話す事は何もないって言ってるっ」

「落ちつけって」

これが落ち付いていられる訳が無い。招いてない、むしろ拒否していた相手のショウタに強引に部屋に入られたのでは。

携帯は逃げようとした時に床に落ちたバッグの中。時間は、飲んで帰った事もあって・・・推測だけどもう深夜。

どうやって助けを求めたら、いい?

・・・アキに。

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