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みえない鎖

第25章 強行突破

「瑠璃が拒否するから、いけないんだ」

飲み込んだのが解ったのか、唇をようやく外される。

「水で飲んだ方が良かったけど、そこまで悠長にはしていられないから仕方ない」

「な、なっ、薬・・・?」

「ちょっとした媚薬。早くあげれば良かった」

逃げなければ、確実に喰われるっ!!とは思うものの、組み敷かれた状態のショウタはびくともしなくて。

「ただ、即効性が無く、少し時間がかかる。錠剤だからかな。それくらいの時間は待てる」

残酷な宣告が、次々と耳を汚していく。

「薬が効いてきたら、気持ち良くしてあげるから・・・本能で、愛し合おう」

耳元で囁く声に、薄明かりすら目に捕らえなくなり、目の前が暗闇に覆われて・・・い・く・・・。

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