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みえない鎖

第25章 強行突破

「少し待ってろ」

ショウタに拘束されていた両腕が自由にされると、何故かそのまま目隠しされる。

「アキっヤダっ」

いきなり視界が遮られて、不安が増大してしまう。手は自由なのに、さっきから力が入らないから、目隠しを取る事が出来ない。

「先にコイツと話をつける。二度とない様に先に話をつけないとな」

囁き諭す声とともに、額に軽くキスが落とされ、アキが遠のいた。

「・・・待っ」

待って、と言いそうになったけど・・・次第にせり上がる高揚感。

そして強制的に熱を帯びる身体に、脳と身体が切り離されていく感覚に、言葉が追い付かない。

思考回路が・・・上手くは働かない気が・・・す・る・・・。

視覚が遮られただけなのに、身体の奥から欲する本能に容赦なく引き摺られ・・・。

・・・私は意識を本能に委ね、自制心を手放した。

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