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みえない鎖

第26章 歯止めと暴走

いきなり堰を切ったかのごとく、ペラペラとまくし立て始めた男に、呆れ半分怒り半分・・・で。

「うるせぇよっ」

話途中で、男の頬をはたく。少し強めに。

・・・本当は殴り倒して、蹴って、踏みつけて、ぼろぼろにしてやりたいが・・・、

瑠璃を長い間、放ってもおけないから、さっさと話しつけてやる。

「黒田将太、お前、西内商事の葛西本部長、知ってるよな?」

西内商事の社員なら当然知っているだろう、葛西本部長。営業部のトップ。

「葛西本部長が、何か・・・・・・?」

急に声のトーンが落ちた。まさか会社の話が出るとは思わなかったのだろう。訝しげ、だ。

「来週月曜日に会うんだけどな」

「・・・」

「今の状況、世間話にどう思う?」

「・・・・・・え?」

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