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みえない鎖

第28章 変化

至近距離になった時、大体予測はついたけど、まさか言葉の途中で遮られるとは思ってなくて。

「・っんっ・・・」

慌てて目を閉じて、そのまま唇を合わせ続け、舌を絡め・・・ようやく離れたと思ったら。

「・・・休むか」

「ぇ?」

「何で、瑠璃が休みで家にいるのに俺は仕事なんだか。あの本部長、嫌がらせにもほどがある」

「・・・行かないとダメじゃないの?」

「ダメだけど、行きたくねぇなぁ・・・」

ぼやくアキは珍しくて、ちょっと表情も子供っぽくて。

「・・・カワイイ」

「瑠璃、後で覚えとけよ?」

悪態をつきながら、玄関に置いていた鞄を持って出ていくアキ。やっぱり少しすねた感じがかわいく感じた。

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