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みえない鎖

第30章 解くしがらみと甘い誘惑

「風呂、先に入ってくる」

食事と片付けが済み、一段落のち、アキはさっさと洗面所の方に行ってしまった。

・・・・・・・・・拍子抜け?

煽られたのをまともに捉えたのが悪かったのか、あれこれドキドキしてたのになあ・・・って肩すかし?の気分。

って違う違うっ。期待してたわけじゃなくてそうじゃなくて、えっと・・・何で1人で今更慌てふためいてる?

アキが姿を消した間、リビングのソファに座って自問自答。雑誌をパラパラめくるものの、全く文字も写真すら脳裏に残らず・・・。

どっぷりアキに嵌っちゃってることだけは解る。それが良い事か悪いことかは別にして。

「・・・瑠璃、入ってこい」

「あ、うん」

声をかけられた事で、アキがお風呂から出てリビングに入ってきたのが解る。何気なくアキの方を見ると、

上半身は首にかけたフェイスタオルと裸。下半身は、いつも通りの黒いピタッとアキの身体に張り付くようなボクサーパンツ。

・・・って服着てないッ!!

条件反射で顔が赤らむのは仕方ない事、だと思う。

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