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みえない鎖

第30章 解くしがらみと甘い誘惑

「・・・き、着ないの?」

一応服着ないのか促してみたけど。

「今から服要らねえだろ?そうだ、瑠璃も風呂から出たら服禁止な」

アキは冷蔵庫から何か飲み物を取り出しながら、話を続ける。

「・・・・・・えっと、それって・・・」

する、って言ってる、様なもの、じゃ・・・。

「下着もよーく考えてチョイスしろよ、俺はむしろ無くてもいいけど。バスタオルだけって手もあるよ、な?」

プシュッという音とともに、飲んでるのは缶ビール。そのまま一気に煽って、トンっと空になった缶を置くと、

「それともこのまま、でもいいか?」

なんて言うから、何となくここは逃げなくちゃいけない気分になって、

「は、入ってくる!!」

慌てて風呂場まで逃げ込んだ。途中クスクスとアキの楽しげな笑い声が聞こえた気がした。

そしてよくよく考えたら・・・逃げる必要無かった、と思う。

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