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みえない鎖

第31章 翻弄されて・・・

全く、アキは暴走すれば、際限ないってことを嫌というほど知った気がする。

水をある程度飲み干すと、喉の移管が取れた安心感からか、ウトウトしてくる。

アキはコップを片付けにキッチンに向かったようで、姿が見えない。

同じ体勢が辛くなり、寝返りをうとうと横を向いた時、聞きなれない音が耳を捉える。

ジャラッ

そういえば左足に何か巻き付いている・・・と左足首に目線を向けてみると、左足に繋がっているのは重量感はない銀の鎖。

「・・・ん?何で鎖でつながれてるの?」

脳内で考えていたはずの言葉は、疲れによって制御できずに、独り言として口から滑り出ていた。

「逃がさないため、かな」

だから、キッチンから戻ってきたアキからの返答も普通に返った。内容は別として。

「逃げないから外してよ」

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