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みえない鎖

第6章 自覚

・・・ま、まさかね・・・?

あれは見間違い見間違い・・・と頭を軽く振った時、

アキは駐車できる路肩に車を停めて、私をじっと見据える。

「何考えてた?」

「え?っと・・・」

まさか元彼の車に似ている車が止まってた、なんて言えない。
元彼にはもう未練はなかったし。
正直に答える事によって、未練があるなんて思われたくもないし。

「瑠璃」

左腕が伸びて私を捕まえ、そのまま引寄せられた。

お互いの息のかかる距離で見つめ合う形になる。少し照れるけど、アキに囚われてる私は目線すら外せない。

「考えるなら俺の事だけにしろ」

そう言うと、そのまま唇を奪われた。

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