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チェックメイトで切り裂いて

第3章 カゲロウデイズ ~繰り返しの毎日~

龍はトボトボと近くの公園まで歩いた。

公園を少し入った所で、先客がいることに気づいた。

男の子と黒猫を足の上に乗っけた女の子が2人、ブランコを軽くこぎ、話している。
「はぁ…面倒くさいな…」

龍は仕方なく、公園のブランコに一番近いベンチで休むことにした


『まぁ…夏は嫌いかな…』
少女はふてぶてしく呟いた。

少年は、ただ少女の方を見て
『ふーん…』
というだけだった。

友達とも言えない微妙な空気。
知り合ったばかりのような感じの2人。

その2人を龍はただ見つめていた。

『あっ…!!』
叫んだ少女の方を見てみると、時間が止まったように見えた。
黒猫が少女の足から飛び降り走っていく。
公園を出て、黒猫が信号をギリギリで渡り終えた頃、少年はブランコから勢いよく立ち、少女の方へ走っていった。

『危ない!!!!!』

少年が叫んだ時には遅かった。
少女は道路に飛び出し、跳ねられている途中だった。

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