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チェックメイトで切り裂いて

第3章 カゲロウデイズ ~繰り返しの毎日~

血飛沫と少女の香りと混ざり合い、独特な匂いに変化していった。

「っ…!!ごほ…!!」
吐き気のする匂いに龍は思わず、むせかえった。

少年も口を押さえ、涙目で少女を見つめている。


「だから今日は、どうなってんだよ…」

舌打ちしながら、視線を感じそちらの方を向く。

黒猫がいた。
…そして…微かに笑った。


「あの猫…」

じっと見ていると猫は逃げていった。


もう帰ろう。
そう思い、歩き出すと頭がクラクラして倒れた。

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