
君がくれたぬくもり
第34章 熱いカラダ
唇を噛み締める。
同い年でこんなにも違うんだ…。
「あたしは怜香。
岳兄の妹です。」
「わぁ!岳ちゃんの妹さんですか?!」
急にテンション高めの声を上げる千夏ちゃん。
“岳ちゃん”という言葉に岳とはかなり親密なんだと一瞬でわかる。
怜香に向いていた体は、今度は陽菜に向いた。
「もしかして、陽菜ちゃんですか?」
「…え?」
まだ名乗ってもいない陽菜は、
彼女が自分の名前を知っていたことに目を見開いた。
「なんで名前知ってるんですか?」
「あ、いや…
岳ちゃんが言ってた陽菜ちゃんと似てたから…。」
…?
“岳ちゃんが言ってた陽菜ちゃん”??
なにそれ…
岳、この人に陽菜のこと話したのかな?
元カノってことも…?
なんかやだな…
千夏ちゃんはニコニコと陽菜を見てくる。
