
君がくれたぬくもり
第34章 熱いカラダ
日陰を見つけ、膝を抱えて座る。
「最悪だよ…」
ため息しか出ない。
せっかくダイエットして、
可愛い水着も買ったのに…。
少しでも可愛く見られたくて頑張ってたのに、
…彼女がいたら何もできないじゃん。
全部台無しだよ。
「……別に奪うつもりはないけどさ…」
「何ブツブツ言ってんだよ。」
えっ…
ドスッと陽菜の隣に座る大きな体。
陽菜の大好きな匂いが香る。
前と違うのは…タバコの匂いがすること。
また吸いはじめたんだ…
「何でいんの?」
「……別に。」
岳は素っ気なく言う。
相変わらずだ。
「てゆうか千夏ちゃんと一緒にいなくていいの?」
「てめぇには関係ねぇ…」
「関係ある。
変な誤解されるじゃん。」
「……。」
岳は黙り込む。
出たよ。
岳って自分の都合が悪くなったら黙り込むんだよね。
