
君がくれたぬくもり
第36章 大きな背中
岳は慌てて陽菜から離れた。
陽菜も岳から目をそらす。
「……////」
千夏ちゃんもいるのに何やってんだろ…///
怜香はそんな二人を見てニヤニヤする。
そして何かひらめいたように陽菜に言った。
「陽菜、もう帰って休んだ方がいいよ。」
「えっ…でも…」
帰るって言ったって一人でどう帰れば……。
そうなると家まで送ってくれる人が必要になる。
みんな楽しんでるのにそんなこと言ったら迷惑だよ……。
「もちろん岳兄が送るよね!」
「……は?」
「ええっ!!?」
れれれ怜香!!!
な、何言ってんのよ!!!!
千夏ちゃんいるのに!!
「岳兄バイクだし、パパッと行けないの?」
「いや……でも……」
戸惑う岳を見て、陽菜は慌てて口を出す。
「怜香!岳には千夏ちゃんがいるじゃん!!」
「………。」
陽菜がそう言うと、岳が立ち上がった。
「めんどくせぇ…行くぞ。」
「えっ………」
が、岳…?
