
君がくれたぬくもり
第38章 隙間
「襲っていいよ?」
「バーカ。病人襲うほど我慢できねぇ男じゃねぇよ。」
岳はソファから下りて、冷蔵庫に向かった。
何だか寂しい気持ちもするけど…
確かに少しだけ熱も上がってきていてだるい。
「腹減ったな。何食いたい?」
「あったかいものがいい…」
「よし。」
岳はニカッと笑うと、キッチンに立った。
―――――………
「陽菜…陽菜。」
「ん……」
体を揺さぶられ目を覚ます。
やだ……
陽菜ったら寝ちゃってた。
「ごめ……」
「いや…起こして悪い。
できたけど食えるか?」
「え?」
テーブルを見ると、おいしそうなうどんが湯気を立てている。
「あいにくうどんしかなかったわ。」
「ありがと……食べる!」
陽菜は起き上がり、ソファから下りてテーブルの前に座る。
岳も陽菜の横に座った。
