
君がくれたぬくもり
第46章 声
「岳!岳!」
岳の身体を揺する。
すると担当の先生が入ってきた。
「どうされましたか!?」
「岳が動いた!」
「そんな馬鹿な…松永さん、松永さん聞こえますか?松永さん?」
先生は岳の頬を軽くペチペチと叩く。
「岳!!」
お願い………
――その時だった。
「ん゙ーーー…」
小さいが、うめき声がする。
「何と言うことだ…」
先生もびっくりだ。
岳が
意識を取り戻した!!
「陽……菜……?」
「岳~~…うわぁ~~ん…」
「え……ちょ、どうし………いってぇ……!」
岳は寝たまま痛みを訴えた。
すると先生が笑う。
「当たり前です。
あんなに全身傷つけられてたんですから。
幸い命に別状はありませんが、しばらくは寝たきりですよ。」
「寝たきりって………
生きてんのか……?」
岳は目をぱちくりさせる。
陽菜は涙が止まらなかった。
