
君がくれたぬくもり
第47章 Time Limit
「………。」
俺は黙ったまま
顔を窓の方に向ける。
千夏はフフッと不気味に笑い、ベッドの脇に腰掛けた。
「ねぇ、別れた?」
「……あ?」
「だーかーら、陽菜ちゃんと別れてくれた?」
千夏は俺の肩にもたれかかり
今まで聞いたことないくらいの甘ったるい声でそう言う。
「……」
「別れてないの?
ねぇ?約束、忘れたわけじゃないよね?」
ニコッと笑う千夏。
約束………
「……忘れて……ねぇよ」
「よかったぁ!
あ、今日から陽菜ちゃんはこの病室には入れないでね!」
「………あぁ」
ありえない…
こいつ、頭おかしいだろ…
いかれてる…。
そんな千夏に対し、俺は苦笑いすらできなかった。
