
君がくれたぬくもり
第47章 Time Limit
――――――……
「フンフンフーン♪」
鼻歌まじりに病院の廊下を歩く。
片手にはシュークリーム。
岳へのお見舞いはもはや生活の一部になっていた。
今日もいつもの時間に岳の病室に行く。
あれから二週間…
まだまだ足の骨折で退院まで時間はかかるが、他の怪我はすでに完治したらしい。
その驚異的な回復力にお医者さんもみんな開いた口がふさがらないくらいだ。
ま、健康なのは良いことだけどね?
――――ガラガラガラ
「岳来たよ~」
「お……おう……」
??
岳の目がキョロキョロしている。
何を動揺しているのか…
「どうしたの?」
「…何でもねぇよ。」
「ふーん…?」
怪しいけど…まぁいっか。
「シュークリーム買ってきたよん♪今食べる?」
「いや…いい。」
「そっか。」
ベッドの横の冷蔵庫に箱ごと入れ、すっくと立ち上がる。
