テキストサイズ

おまわりさんはドS

第3章 くされ縁?

隼斗side'

そういえば、今まで女で困った事は無かった。

なぜか知らないけど、何しても許されていた気がする。

だから、きっと調子に乗ってあんな事…

(杏菜。本当にごめん。俺は杏菜の事、きっと忘れない。いや、忘れられないよ。)

今まで付き合った女の顔なんて、あまり覚えていない。
たまに街中で、久しぶり!って声をかけられるけど、名前すら思い出せない。
きっと一夜限りの関係だったのを、
勝手に特別な存在だと勘違いしてるだけだろ。

キスも、ハグも、手を繋いでみるのも、
俺にとってはあまり重要じゃない。

だから、急に手を絡めてみたりする事も、実は何度かあった。全部許された。
相手が勘違いして接してきた時点で、関係を断ち切るようにして、俺は遊んでたんだ。

や、遊んでたんじゃない。紛らわしてたんだ。杏菜を、忘れるために…

はぁーっと、長いため息が漏れる。

何で今更こんな事、考えてるんだよ俺は…

思い出したくないあの日の記憶。
しばらくは気にせず上手くやってたはずなのに。

思い出させたのは…

「昨日の…あの女か…?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ