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恋のかたち

第6章 夏休み

優愛は、少し迷ったが、勇気を出して、秋豊宛てにメールを送ることにした

秋豊のアドレスが気になり、電話帳に登録されている一件だけの秋豊の情報を見る

秋豊のアドレスは、 Amour doux@×××
となっていた・・

優愛は、英語ではないな・・としか解らなかった

メール作成画面で、緊張して指が震えている事に気づき、深く息を吐き出した

落ち着かない面持ちで、真剣に画面と向き合う優愛の姿があった

宛先 秋豊
題名 優愛です
本文 アドレスを変えてみました。
良かったですか?
今日は帰りますか?

絵文字を使うべきなのか、質問ばかりの文章でいいのか・・

作成しては、消去し・・を繰り返し、聞きたい事を聞く。という所に落ち着き、30分掛かりで作成したメール

今度は送信ボタンを押す事に迷い、指が震えた

意を決して、送信ボタンを押した・・・

はぁ~っと長い長い溜め息が優愛の口から吐き出された

どっと、疲れ、ソファに身を委ねるように凭れた

直ぐ、メール受信を報せるランプと着信音に、思わずシャキッと座り直した

受信boxをさっきの比にならない速さで開いた

そこには秋豊からの返事があった

今夜は、20時で絶対帰る。
夕食食べに行ってもいいぞ

素っ気ない本文だが、絶対帰るという文に胸が熱くなった

優愛は、急いで返信ボタンを押した
今度は、迷いなく打っていく

夕食作って待ってます

ニコニコ微笑むうさぎが音符を振りまいているデコメ絵文字を使って送信した

優愛は、早速今日みた料理本に挑戦する

冷蔵庫の内容と、調味料に見合うもので作り始める

ハンバーグと、野菜サラダ、コンソメスープ、チーズフライ
野菜を刻むのに、苦戦した以外はスムーズに出来上がった

時計を見ると後少しで20時
優愛は、バスルームに駆け込み、手際よく、浴槽を洗うと、お湯を張り始めた

目に見えてウキウキしている優愛

次は玄関まで向かい、扉に映し出される外の光景を見つめて待った

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