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「ハンバーグ・・どうですか？」
優愛に促され一口サイズに切ったハンバーグを口に入れた
ふわっと眼差しを和らげた秋豊が、無邪気とも取れる声色で「うまいっ！」
と一言言うと、また口に運ぶ

優愛は、嬉しくなって、微笑んだ

秋豊が、美味しそうに食べる姿に見とれてしまった

優愛は、見つめ続ける自分に気づき、
パクっとハンバーグを口に入れた

肉汁が程よくソースの甘味と合わさり、予想以上の出来上がりで、優愛も驚いた

「おい」
横から秋豊に呼ばれ、秋豊に顔を向けた

ペロッと口の端を舐められ、目を広げて固まる

「ソース付いてた。本当ガキ・・」
固まり続ける優愛を余所に、食事を再開した秋豊

優愛は、飛び出す勢いの心臓に、食事がままならなくなった

上手く息をする事も難しく感じ始め、食事所ではない

２人して同じタイミングで、はぁーっと息が漏れ、お互いに顔を見て、ぷっと吹き出し笑い出した

一気に緊張が抜けていくのを感じ、食欲も湧いてきた様子

改めてハンバーグに手を付けた優愛

それからは自然と会話ができた

明日の予定の確認や、夕食の出来映えについてを話したりした

食事を終えた後も、何となくその場で話し続けた

他愛ない会話、学校のことを聞かれたり、秋豊の会社の様子を聞いたり

相変わらずぶっきらぼうな口調の秋豊だが、柔らかい表情を見せてくれるので、優愛は、嬉しそうだ

優愛が秋豊の社員の話に笑っている途中で秋豊の携帯が鳴った

すぐに出た秋豊は、自室へ入っていく

少し寂しさを感じながら、優愛は、食器を洗う

洗い終わった頃に、秋豊が出てきた

「おい、優愛。」