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恋のかたち

第6章 夏休み

ワンピースタイプのネグリジェを身につけ、髪を乾かし整え、深呼吸してからバスルームを出た

秋豊の部屋のドアをノックする・・が、返事はない

そっとドアを開けると、リビングから洩れる光で見えた秋豊は、ベッドで既に寝息を立てていた

優愛は、残念さと安心が合わさった溜め息を吐き出した

リビングの電気を消すと、薄暗い部屋に入り、秋豊へ近寄る

気持ちよさそうに、少し唇を開け、寝息を立てる秋豊の顔を眺めた

両親をなくして気の休まる時がなかった優愛は、久しぶりに気持ちが穏やかになるのを感じた

秋豊の前髪を静かに撫でた
さらっと流れる感触に思わずドキッとしてしまう

ふにゅっと柔らかく、少し厚めの唇、高めに整う鼻や閉じられた瞳に伸びる睫をしげしげと眺めた

こうしてじっくりみる機会はなかった秋豊の顔を見つめ

ツルツルとしてそうな頬を優しく撫でた

結構カッコいい顔立ちかも・・と思った

布団に入るか少し戸惑う。1人で寝るには十分すぎるスペースのベッド

優愛は、ごくんと唾を飲むとゆっくりそーっとベッドに入った

シーツのひんやりサラッとした感触に、心臓がドキドキと高鳴った

秋豊を見つめる体勢で横になった

寂しさを少し感じながら、秋豊を見続けた

寝返りをうった秋豊は、優愛を抱きしめるような体勢になった

身体を強ばらせ、さっきよりめ大きく鳴る心臓。
それ反して優愛の心はあったかくなった

秋豊の体温を感じ、安心しながら眠りについた

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