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初恋は永遠に

第2章 帰り道

二人に見送られ、教室を出る。

下駄箱の前で、けん君とその友達が、おしゃべりをしていた。
私は、とっさに隠れてしまった。
けん君たちの、話し声が聞こえた。

『けん、お前“姫”に告んないのか?』

まわりがそんなことを話していた。

まゆの心(姫って誰だろう?)

私は思い出した。前あやと話していたとき、
《『ねぇねぇ、知ってる?まゆが好きな、王子様けんって、自分の好きな人のこと、男友達のなかで、“姫”って呼んでるらしいよ。』》

心(好きな人いるんだね・・・。)

私は複雑になって、靴をとりその場を去った。

校門を出て歩いていると、誰かが走って近づいてきた。

『よう』

そう言って、背中を叩かれた。

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