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俺様王子と白うさぎ

第2章 恋心

「ひ~なちゃんっ!おはよ♪」

朝の靴箱。遠く離れた後ろの方から、私を呼ぶ声が聞こえて、慌てて振り返る。

「…萌愛ちゃん!おはよう♪」

声をかけてきたのは、親友の藍原萌愛ちゃんだった。

少し茶色い、癖のあるふわふわした髪をなびかせながら、すんごい笑顔で駆け寄ってくる。

「今日、奏音くんは⁇」
「来てるよ~!ほら、あそこに」

少し離れ、階段を登って行こうとするかなちゃんを指さして言った。

「ほんとだ。相変わらずのモテようだね…朝からやるなぁ、あの子たちも」

そう。かなちゃんはすごくモテる。今日も、階段を登ろうとするかなちゃんの周りには、可愛い女の子たちが。

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