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山茶花(さざんか)の咲く村~男装美少女の恋~

第4章 暗闇に散る花

 こんな風に死んではいけない男だったのに。この国のためにも、必要な人材であったはずだ。
 もっともっと生きていて欲しかった。凛花のためにも。
 しかし、文龍が死んだ原因の一旦は我が身にある。凛花は自分が自分で許せない。
 凛花の心の中で、哀しみの代わりに怒りの焔が大きく燃え上がった。
 許さない、私はけして許さない。
 文龍さまを奪った卑劣極まりない男を。
 凛花の瞳に強い決意の色が宿った。

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