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第6章 case3 【貴方ニ効果的ナ"復シュウ"ヲ】 2

クダラナイ三角関係の観客をしなきゃいけない、と悟った私は、こんな事で契約なんてしてしまう的場君と、

なーんにも考えていない様に見える斎に若干のイライラと怒りを憶えていた。

何考えてるのッて思う。

「ニンゲンの欲、ってのには底が無くてな」

と、何時もより芯のある声が耳に届く。目線は真っ直ぐ部屋の向こうを捕えている・・・みたい。

・・・斎にはテレはないの?ヒトじゃないから?

「本人にとっては真剣な願いな訳だ」

「・・・これが?」

「そう。で、引き摺られたのが、あの女。的場永依(まとばえい)。高2で、表向きは、従姉」

表向き、という言葉が付くという事は、真実は違う・・・というコト?

「的場が言うには、だが」

と言いつつ、漸く私を見る。

「従姉とは幼少期から普通に遊んでたらしい。一つ上の従姉に対して自然に恋心を抱く、ってのはごく一般的らしい。人間世界では」

確かに、イトコ同士は普通結婚できる。勿論、お互いに気持ちがあれば。

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