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第6章 case3 【貴方ニ効果的ナ"復シュウ"ヲ】 2

「嵩明と離れる、という選択は無いわ。ただ、望みを口にしていいというから、それを少し考えていたの」

「で?」

永依さんが望んだ事が、叶うか叶わないかは、きまぐれな魔王の胸三寸で、如何様にも変わる。

「契約する代わりに、松浦健市を殺して」

!!

「結構思い切ったな」

思い切った、どころではない。彼女は解っているのだろうか、人ひとりの命、消す事の意味を。

「記憶を消して、という事が出来るかどうか知らないけど、出来たとしても彼が生きている以上、

消した記憶が戻る可能性を怯えて過ごしたくないの。

存在が消えてくれれば、罪悪感は持つかもしれないけと、連れ戻されるかも・・・って脅えなくて済む気がするから」

「ナルホド」

ち、ちょっと納得しないでよ。

「出来る?それも秘密裏に」

「問題ない」

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