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第6章 case3 【貴方ニ効果的ナ"復シュウ"ヲ】 2

再び会う目線。逆らうな、という意思表示。逃げられないと言うけど、もし逃げたら、どうなるんだろ・・・?

「また逃げたら、逆らったら・・・殺すの?」

「誰を?」

「・・・・・・・・・私」

目線が・・・外せない。吸い込まれ、そう・・・。時の流れが何故かゆっくりに思える。

「もう散々逆らってるのに?それとも、死にたい?」

死にたいとは、思わない。そこまでして逃げなきゃ、という強迫観念は・・・そういえば何故か無い。

「死に逃げる事も許さない。その前に、鎖で四肢を繋いで、雁字搦めにしてやる」

怖い宣言とともに、近付く視線。添えられている手が、顔の位置を固定して・・・優しく、柔らかいものが触れる。

2度、3度、と啄ばむかのようなキス。

抵抗・・・出来る筈だけど、思考回路が停止して、るかも・・・。

「理由なんて、後付けでしかない。気になって仕方がない。それだけの話だ」

何度となく落ちる唇に、瞼が自然と閉じられて。

立っている力が少しずつ薄れていくから、斎にしがみつく。

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