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第6章 case3 【貴方ニ効果的ナ"復シュウ"ヲ】 2

ふわり、と体が浮いた感触と共に、動く身体。どうやら斎に運ばれているようで、

気が付けば背中に触れる重力。ベッドの上に寝かされて、いる。

「7月から2ヶ月ぐらい。術をかけ続けた結果、少しは効いてるかもしれないな。ますます、逃げられなくなるよ?俺から」

腰の辺りに馬乗りになる斎。ずっしり乗ってる訳じゃないから、重さはそれほど感じないけど、違和感で目を開く。

「悩むより、さ」

斎の、嬉しそうな顔が、見える。

「俺に何もかもを委ねてみるといい。ただ、委ねるだけで楽になれる。

例えばイタイより、キモチイイ方が、イイだろ?」

「気持ち、イイ?」

とは何を指しているのか、眠くないのに、霞のかかった頭では、それ以上の何かを生み出してはくれない。

「そう。人間ってのは、気持ち良くなる方法、ちゃんと知ってるだろう?本能、で」

「・・・解らない」

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