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第7章 case3 【貴方ニ効果的ナ"復シュウ"ヲ】 3

「喉、乾いたから、寮の冷蔵庫から飲み物貰ってくるね」

極力普通を装って、ドアの前まで行き、ドアノブを回し・・・。

「絢乃」

呼ぶ声は、近い。・・・いつの間にか、真後ろにいる。

それが解って、それ以上身体を動かせない。金縛りにあったかのように。

「な、何?」

辛うじて動く口を動かす。動揺を隠しきれないまま。

斎の手が背後から伸びて、ドアノブを持っている右手を覆う。私の手を取る斎の手はぬるりと湿った感触を持っていて、

ピクリ、と身体が僅かに跳ねた。

ゆっくりと視線を下におろし、ドアノブに伸びている斎の手を見るけど、間接照明しかつけていないから、暗くて視覚では判断できないけれど、感触と匂いから解る。

明らかに、血。

・・・誰、の?という疑問が湧くけれど、それを聞くことによって、何か起こるのではないかと、どこか不安で、それ以上言えなくなる。

いつの間にか、背後から斎の左腕が私の身体に回っていて、ピタリと密着している状態。

・・・どうしたら、いい?

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