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第8章 case4 【私ガ一番デアリタイ】 1

後、変わった事と言えば、『姫様』と私を呼ぶ相手が増えたこと。

ちなみに元々『姫様』と呼んでいたのは的場君、で。新たに呼ぶようになったのは・・・永依さん。

「私、姫様のお世話係になりましたから」

「・・・そ、そんなことしなくていいです」

「だって、斎様もそうした方が良いって」

という少し前の記憶を回想してみる。

半ば斎が強制したと思うけど、私の身の回りの世話を焼くようになっていた。屋敷内限定で。

屋敷内の、監視も兼ねているのかも知れない。私が、逃げ出さない様に。

基本、一緒に居ようとする斎。斎が一緒でない場合、学校では悠里ちゃん、屋敷では永依さん。

いつも誰か、隣にいるようになっていた。斎の手回しが完璧すぎる。

・・・・・・といつの間にか放課後になり、屋敷に一緒に帰る、隣の斎をちらりと見た。

今日の昼休みは珍しく来なかった。だから、コンシーラーでキスマークを隠す時間もあったわけだけど。

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