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第8章 case4 【私ガ一番デアリタイ】 1

お風呂場のドアを開け、背中を押される。そして後ろで、閉まるドアの音。

お風呂場には、私1人!?

思わず振り返るけど、やっぱり1人、で。

えっと・・・1人で入るなら脱がされる必要はあったの?というか・・・一緒に入らないといけないのかと、ドギマギしたというのに。

「・・・つ、疲れた」

余計な気を回し過ぎて、ドッと疲れを実感する。

目の前の湯船には、ちゃんと湯が張っていて、入浴剤が入っているのか、お湯の色が乳白色で、何となくイイ匂いもしていて・・・。

ここで、入らないという選択はないなあ、と思い直し、身体にまだ引っかかってる下着を外し、何時も通り身体を洗って、湯船に浸かる。

家じゃないのに、家で入っているかの様なリラックスしたイイ、気分。

気分がイイのは、窓から入る夕焼けのオレンジ色のおかげかも・・・と、1人悦に入っていたけど。

ドアが急に開き、平然とした顔をして入ってきた人物にギョッとする。

「いっつきッ!?!?」

脚を折って縮こまると共に、なるべく身体を湯船に潜らせ、浴槽の縁に気持ち隠れる。

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