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第8章 case4 【私ガ一番デアリタイ】 1

「・・・やられた」

ぽつりと呟いたのは、先輩じゃない男子生徒の方。立ち上がって下唇を噛み締めてる。

「いつの間にか、ふらーっと頭が真っ白になったなー」

こっちはのんきそうな声の、先輩。頭を軽く振りつつ、こちらも立ちつつある。

「危機感持ってもらえませんか?佐々木先輩。推薦人なんですから、黒田と咲楽、出し抜く方法、考えてくれないと」

・・・思い出した。彼も生徒会役員の広野先輩だ。彼は2年で生徒会長に立候補済み。

ちなみに黒田、というのも2年の先輩で彼も生徒会長立候補者。推薦人は現生徒会長、三浦あずさ先輩。

何で斎も混じってるの?と、そこは理解できないけど、生徒会長を決める校内選挙は・・・確か明後日。

生徒会の争い?・・・で何故私が巻き込まれるの?

「広野ー。そうカリカリすんなって。

ただ、何で本命黒田を出し抜くのに、あずさが副会長に押してる咲楽の彼女にちょっかいだそうとしたのか、

そのお前のプランは中々理解できねーけど?」

・・・今回の黒幕は、広野先輩、らしい。っていうか・・・斎副会長になるわけ?

副会長以下役員は、会長の裁量で決まる筈だけど・・・。

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