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第9章 case4 【私ガ一番デアリタイ】 2

「離してッ」
「嫌だ」

暗闇の中、誰にこの部屋に戻されたのか顔が識別出来なかったから、逃げようと思ってたのだけど、

相手が斎だと知って、動きを止める。

そして不意に過る・・・さっきまで見ていた光景の続き・・・の最悪の、想像。

それを振り払う為、あえて聞く。

「ねえ、先輩、は・・・?」

「知るか」

「だって、せっ・・んんんんんんんッ!!」

何も言わせたくないのか、強引に遮られた。斎の腕が身体に絡む。言葉を塞いだ唇は、執拗に追い掛け回して。

「んっ・・・んんんっ・・っ」

斎の口から何か、舌で押されて固形物が転がって来た。つまり・・・実力行使。今飲んで、何かしらの暗示か何かにかかりたくない。

止めてよって思うのに、いつの間にか椅子に座らされ、顔を上に向けされられて・・・。

苦しくなった溜まる唾液と一緒に、斎の強い意思が喉を通った。

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