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第2章 case1 【貴方ハ誰?】

「元に戻しなさいよ!!」

「何故?」

「何故・・・って」

思わず狼狽える。何も間違ってないと自信を持って言える、といった雰囲気で言うものだから、

「何故、元に戻す必要が?」

もしかして私が何か間違えたかと思うくらいに。

「貴方・・・私の事、何とも思ってないでしょう?」

「好きですよ。さっきの甘え方は可愛い、とも」

クスリと唇は笑みの形をとる。けれど、目は笑ってない。

「違う!!恋愛感情は無いでしょ、私に」

「そういう感情は無いですね」

「ならっ」

「お気に入りの玩具は手放すべきではない、という事です」

「お、玩具って、人を何だと・・・」

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