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第11章 case5 【私ヲ見テ】 2

何度か酸素を肺に入れて、息苦しさを解消できたと思ったのに、上向かされ唇が合わさる羽目になって。

「・・・んんんっんッ」

やっぱり文句言っても、言葉にならず。

「・・っぁあッ」

性急で深いキスの繰り返しが続く。でも、5度目か6度目か・・・数を増える毎に少しずつ、荒々しさは減り、ゆっくりと時間をかけて合わさるキスに変化してきた。

そうなる頃には、斎の羽交い絞めの様な抱擁は既になくなっていて、制服のボタンが律儀に外されていて、捲られ、手が既に肌に侵食している状態。

こんなところで!?という思いが過らなくはないけど、それよりも上回る・・・入っちゃったスイッチが、行為を続行させていく。

「・・・・・・ンッ」

最初とは違う、柔らかい吐息に乗せた甘い声が鼻を抜け、キスの間の水音がますますエスカレートする状況を作る。

「キモチイイ?」

漸く離れたお互いの唇は、とろりとした唾液で濡れていて、光っている気がする。

光、昼間、学校・・・ってここ、準備室!!

一気に現実に意識が戻る。よく見れば、入ってきたドアはきっちりしまっていなくて、少し開いて・・・。

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