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第11章 case5 【私ヲ見テ】 2

「斎、帰ろ?」

ヤバイと思って焦る。いくら斎が人外でも、流石に見られたくない。先生とか、たまたま残っている生徒とか。

とはいえ、全く熱が引いた訳でも無く、若干燻ってるのも事実で・・・。

場所を変える事によって、落ち着けるか、もしくは続きをするにしても、見られる心配はしなくて済む・・・とか。

色々考えているのに。

「どうして?」

どうしてっていう質問はおかしいと思う。ただ、斎の怒りはいつの間にか、綺麗に無くなってるようで、そこは安心するけど。

「まだ、入れてない」

「だッ、だから・・・」

「見られるの、気にしてる?むしろ見せようかと思ってるのに?」

「えっと・・・誰に?」

何か企んでいる様な、笑み。

「・・・・・・さぁ?」

・・・斎は意図してここにいるらしい。この光景を・・・見せたいの?

って冗談じゃない!!恥ずかしすぎるッ!!

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