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第11章 case5 【私ヲ見テ】 2

せめぎ合う、気持ち。理性と本能による嵐の真っただ中。

身体を壁に預け、立っているのが精一杯。

本能が暴走したがってる。

「なんてね。ちゃんとドアは締めたよ。鍵もかけた」

ドアの方に視線を向けると、薄く開いていたドアは確かに閉まっている。

「絢乃が乱れるところ、晒すのはもったいない」

スカートが再度捲られ、邪魔な布地は脱がされることなく、手で避けられ、左足を抱えられ・・・宛がわれる、彼自身。

そして、ゆっくり沈む、入ってくる・・・声を出さない様に、歯を食いしばって。

「・・・んっ・・んんんっ」

でも漏れ出る声。

「けど、声ぐらいは、聞かせてあげようか」

そしてゆっくり律動を繰り返す。少しずつ早まる律動に、少しずつ・・・。

「ぁ・・んっ・・・ぁあっ・・」

ドアの外に対して、気になって気になって仕方がない状態で、でも少しずつどうでも良くなっていくのを止められない。

「ほら、聞かせてあげなよ。甘くて可愛い声を」

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