テキストサイズ

contract

第11章 case5 【私ヲ見テ】 2

斎の声がドアの外へ意識を向けさせる。外が気になって仕方がない。

「ほら、小さくて外まで聞こえないよ?」

「ぁあぁんっ・・ダメぇっ」

時々、ズンッと奥まで衝撃が走り、完全に腰が砕けた感覚。身体を支える為、斎にもたれ掛り、腕を回してようやく身体を支える。

でも、その行為すら。

「もっと欲しいって?」

違うっ・・・という言葉は声にならず。

「ぁんんんんっ・・」

暫く続く、強弱つけた律動と、漏れ出る声、斎の廊下に意識を向ける言葉。・・・そして。

「・・・出すよ」

斎の珍しく少し掠れた声すら、私には刺激にしかならない。

あぁもぅ・・・好きにして。

競り上がる快感。薄れる羞恥心。その頃には外の状況など、吹っ飛んで。

「・・・イクッ・・・・・・」

はっきり口に出して、何も考えられなくなる状況の中、本能と斎に身体を明け渡した。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ