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第11章 case5 【私ヲ見テ】 2

「お前は道連れだ。永依もな。こちら側に来た以上、諦めろ」

何を言われても、裏切るつもりはない。裏切れるとも思っていない。というか、道連れと聞いて純粋に嬉しくなるのは、

そう契約時からそう強制的に思わされているからか、それとも純粋にそう思っているのか・・・どちらにしろ些細なことではある。

斎様が穢かろうが、綺麗だろうがそこはどうでもいい話なのだから。

手渡された紙は、B4サイズ3枚・・・っとこれ・・・。

「履歴書?」

こくり、と頷く主人。

「詳しい内容は別件で調べているが、とりあえず本人に書かせたものだ。書いて渡してきた時点で、承諾をとったと考えている。

内容に関しては、ほぼ必要ないものだが、自分の意思で書かせた、という事に意味がある。

ま、お前に見せたのは、これから始まる事柄のヒント、だな」

学生の身分で履歴書は必要が無い筈・・・。

手渡されたのは3人分の履歴書。

黒田博史生徒会長。そして確か、前年度学年主席の落合智明。両名とも2年生。

最後に、松浦健司。永依の婚約者面をした男の弟。彼は確か同じ1年だった気がする。

「お前の敵の弟。不満はあるだろうが、今から遊ぶ駒の一人だ」

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