contract
第12章 case6 【オ前ヲ貶メタイ】 1
口に出す、のは恥ずかしい。教室でこんな恰好でありながら。
色々矛盾してるのは自覚済み。
「ほら」
「わっっ」
ほら、の意味が解らなくて・・・何がほら、よ、と文句を言う心算が、左腕を急に引っ張られ、くるりと180度半回転。
気が付けば、斎の両腕が身体に絡み、向かされたのは窓。そして私のぴったり真後ろに、斎。
下の方で、後ろから膨らみが当たって・・・と自覚して、一気に血が上る。
そして向かされた事によって、外の表情が目に飛び込むから、強引に外へと意識を集中させる。
既に陽は落ち、街灯によって、外の方が明るい。雪は相変わらず、振っている。・・・寒そう。
「いい眺め」
外の景色など興味はなさそうな、マイペースな斎はそう言うと、急に私の両目を手で覆う。急に視界が暗くなり、
「離して」
「黙って」
「・・・離し」
「黙れ」
ワントーン低い声の斎に、反論しかけた言葉がピタリと止まる。
色々矛盾してるのは自覚済み。
「ほら」
「わっっ」
ほら、の意味が解らなくて・・・何がほら、よ、と文句を言う心算が、左腕を急に引っ張られ、くるりと180度半回転。
気が付けば、斎の両腕が身体に絡み、向かされたのは窓。そして私のぴったり真後ろに、斎。
下の方で、後ろから膨らみが当たって・・・と自覚して、一気に血が上る。
そして向かされた事によって、外の表情が目に飛び込むから、強引に外へと意識を集中させる。
既に陽は落ち、街灯によって、外の方が明るい。雪は相変わらず、振っている。・・・寒そう。
「いい眺め」
外の景色など興味はなさそうな、マイペースな斎はそう言うと、急に私の両目を手で覆う。急に視界が暗くなり、
「離して」
「黙って」
「・・・離し」
「黙れ」
ワントーン低い声の斎に、反論しかけた言葉がピタリと止まる。