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第12章 case6 【オ前ヲ貶メタイ】 1

「では、お嬢様はもうお帰り下さい」

そう言うと、急に生徒会長は私との距離を詰め、右手首を掴んだかと思えば、グイッと引く。

「な、何ッ」

「貴女に選択権はありません。藤沢綾乃さん」

そのまま、生徒会室に引き込まれる。な、な、何なのよッッ!!

「は、離してッ!!!」

運悪く、誰も生徒も先生も通っていない状態。声をそれ以上張り上げようとすると、生徒会長の手が口を覆い・・・。

「ンンンンンンッッッ!!!」

暴れても、渾身の男の力じゃ叶わない。そして今日は体力も無ければ、抵抗力も無くて・・・。

バタンッと無情にも閉まるドア。ガチャリと手早く鍵がかかり・・・。

生徒会室に生徒会長と2人。

「精々足掻きなさい」

廊下から、楽しげに笑いながら捨て台詞を吐くお嬢様の声。

「斎様にまとわりつく貴女、邪魔なのよッ!!」

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