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第12章 case6 【オ前ヲ貶メタイ】 1

まるで叫ぶ様な、呪うような、お嬢様の声に、目の前にいないのに身体が怯む。

「絢乃ちゃん。お嬢様は何を願ったと思う?」

羽交い絞めのまま、生徒会室のほぼ中央で、耳元で囁くこの部屋の主。

何を願ったか?なんて検討つかない。黙っていると生徒会長は楽しげに言葉を紡いだ。

「お嬢様は『あの藤沢絢乃を抱いて傷物にして』だってさ。中々ヒドイお嬢様だね」

思わず、ピクリと身体が跳ねる。で、この生徒会長は・・・私を羽交い絞めにしているという事は・・・。

「って事で」

ッ!?!?

有無を言わさず唇を落とされた先は、首筋、と同時に痛みが走る。

「ヤダッ!!」

キスマークをつける事に集中したのか、口を塞いでいた手の力が緩んだので、思わず叫ぶ。

「まだ、逃がす気は無いんだけど」

「冗談じゃないわよッ」

「中々勇ましいね。絢乃ちゃん」

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