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第12章 case6 【オ前ヲ貶メタイ】 1

「ま、遅かったお蔭で、少し手を出して小細工させてもらったけどね」

「小細工・・・?」

落ち着いてきたので、思わずつぶやく。そして斎の腕の中でくるりと半回転。

この状態に照れてきたので、さりげなく離れようと思ったけど、斎の腕はそれを許さなかった。

「たまには、お嬢様の言う事を聞いて、気を引いておかないと、ね」

「アレの気を引く小細工に、絢乃を使うな」

アレの気を・・・?

「コイツは、あの女が好きなんだと」

???

話が急展開過ぎて、思考回路が付いていかない。えっと・・・コイツは生徒会長で、あの女は・・・・。

「えええええええええええぇ~?」

あのお嬢様のどこか好きなの?生徒会長!?

「変わり者だ」

それは認める。認めるけど!!

「私を羽交い絞めにしたのは何で!?」

だからといって、さっきの羽交い絞めとか、首筋のアレとか納得できる話じゃない。

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