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第13章 case6 【オ前ヲ貶メタイ】 2

「偶然の産物だよ。最初はお嬢様とのやり取りの動画を取ってて、その後の止め忘れで」

「・・・・・・悪趣味」

という事は、あの写真の元は動画。単なる写真の隠し撮りだと思っていたから、事態は思ったより深刻。

「絢乃ちゃんのアラレモナイ声も結構そそられ」
「要件は何ッ!?」

生徒会長が出て行ったあと、それなりにイチャイチャしていた動画を元に、写真を作成。

斎と私、彼氏彼女の・・・外に出てはならない状態の写真。

非常に頭が痛い。相手が余裕なだけに。

「動画を消す交換条件」

「だから、何ッ!?」

「宴に出る事」

「うっ・・・・・・た、げ?」

さっきまで頭に血が上っていたというのに、その一言で冷水を浴びせられたかのように思考が止まる。

宴。

それこそ、あの時からずっと斎に聞きたかったこと、だったから。

「絢乃ちゃんに斎が隠してるのは知ってる。ああ、強制的に参加しろとは言ってないよ。その場にいてくれればいい」

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