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第1章 プロローグ

この年代物の桜の木。

噂では、願い事を叶えてくれるという。

思春期の生徒達ががたまに、噂にあやかろうと、桜に向かってこっそりお願いをするものの、それは噂に過ぎない・・・。

本当に願いを叶えて欲しければ、奥にある方の図書室の隣の、一番端にある開かずの部屋で、願わなければならない。

それも、1人で。
・・・というこれも、噂。

その他、噂は色々あり、生徒は好きな噂を信じ、願い事を桜に向かって願い続けた。

願ったそれはたまたま上手くいくこともあり、噂が噂を呼び、それは連鎖し、上級生から下級生へと語り継がれていく。



“わたし”にとって、都合のいい噂だけを操作する事によって、嘘も含んだ噂が真実の事の様に流れ、本来の事実が隠される。

だって、この学園は
“わたし”のモノ、だから、ね。

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