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第16章 case7 【貴方ニ引キ摺ラレル】 1

「・・・ん?」

目をこする。疲れから視界がボケて・・・と自業自得な私自身に苦笑い。

「・・・・・・んっ?」

擦っても治らないボケた視界・・・ではなく、ボケているのは、視界、では、な、く・・・。

「・・・・・・・・・え?」

幼い眠り姫。

「ええええええええぇ?」

一歩後ずさる。厳密にはボケたというより、身体も古めかしい着物も・・・透けていて、横たわっている場所のシーツの柄は見えない筈なのに、透視出来ちゃって、いる。

冷静になる為、部屋のあちこちに目線を動かす。けど、部屋の中も、ベッドも、シーツすらボケてはいない。

元に戻す目線。やっぱり透けてる・・・幼女。

「ど、どうなって、る、の?」

これは、均さんに報告すべき・・・。

ここで有り得ない事が起きる。既に目の前の幼女の存在自体有り得ない話なんだけど。

幼女は目を閉じたまま、むくり・・・と上半身を起こしたのだ。

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