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第17章 case7 【貴方ニ引キ摺ラレル】 2

「多分、時間がねぇ。追手が来る前に、話を終わらせる」

・・・追われてるの?

「誰に?」

「その疑問は後にしろ。じきに解る。それより・・・」

「まずは、話・・・か」

そう言いながら、父親が冷たいお茶を持ってきた。

「話が済んだら、勝手に親子団らんでも何でもすりゃいいさ。出来るかどうかは別だけどな」

「均、泊まるか?」

父はお茶を置きながら、私と均さんが座っている反対側に座った。

「お嬢さんを一時的に救出した俺を、ここで追い出すとはいい度胸ですね、伯父さん?」

私は救出、されたらしい。・・・救出なんだ?

「そもそも伯父だとも、下手すれば年上だとも思って無いだろうに」

「珍しく、敬ってやったのに?」

言葉の応酬が続く。というか、肝心な話はいつ始まるの?

「やった、ってところから、いただけない。ま、均が本格的に俺を敬う日は無いだろうし、逆に敬われたくもないが・・・」

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