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第17章 case7 【貴方ニ引キ摺ラレル】 2

ピンポーン

話が終わった?らしい状況での、チャイム。誰か、来たらしい。

「さぁて、招かれざる客が来たかな」

父親が玄関へ向かうのを見ながら、均さんが呟く。

「客?」

「多分、斎側だと思うね。一族側はまだ積極的に絢乃チャンには接触しないだろうよ。何せ、その父親とは絶縁してるしな」

煙草に火を点け、楽しそうに紫煙を燻らしている。

「でも、斎は来られない」

斎は出られない。あの学園の外には。なら・・・も、しかして?

1年前を思い出す。確かあの時に来たのは・・・。

「そ、だから斎の手のかかった・・・」
「絢乃、同じクラスの的場君が遊びに来てくれているよ」

去年同じクラス・・・だった的場君。今更“同じクラス”という前置きをつける、意味は?

「的場か、ビンゴだな。ここに通せ。お前は別室にいろ。斎の腰ぎんちゃくとは必要以上に仲良くしない方が身のためだ」

「お茶を準備してくるよ」

均さんの忠告を、父親は返事することなく部屋を出る。と、入れ替わりに入ってきたのは・・・的場君。

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