テキストサイズ

contract

第19章 case8 【私ニ伸ビル複数ノ手】 1

8月31日。ここに戻るなり、セックスが始まったのは記憶している。そこから、部屋の外に出してくれなかった。

というか、服を着る暇も与えて貰えず、文字通りセックス三昧・・・。

セックスして、お腹が空いたら気が付けば机の上にあるご飯を食べて、セックスして、時々お風呂に入ってお風呂でセックスして、お風呂から出てもセックス三昧で、

はっきりいって、自堕落な生活。

最初は的場君の姿が見えたので、その時には恥じらいはあったものの、回数を重ねるごとに、疲れもたまって、周りを気にする暇が無くなり、居ても居なくても関係ない、

という気持ちで、斎から与えられる刺激に没頭していた・・・と思う。最後の方は、朦朧としていて、的場君がいつ来ていつ出て行ったか、すら解らなかったから。

気が付けば、皿に料理が乗っていて、気が付けば皿が無くなってた、みたいな。

そういえば・・・学校、辞めろって前に言われてたなぁ・・・なんて今、思い出した。まさかの有言実行。

「おも・・・い」

食欲、睡眠欲、性欲、の本能だけを繰り返していた生活は、体内時計を確実に狂わせている。

重い体を引き摺って、進む先はお風呂場。あちこちセックスの痕がこびりついている。正気に返ると若干気持ち悪いというか、すっきりしないというか・・・。

そろそろこの監禁生活、ヤバイ、というか・・・。

若干の、焦り。

斎が起きないうちに、身支度と現状把握はしておきたかった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ